久しぶりにミスタードーナツを食べたら、ふとある記憶が引き出された。
子どもの頃、父親が飲み会のあとは必ずミスドをお土産に買ってきてくれていた。駅にあったミスドでちょうど1000円パックが売ってある時間だったのだろう。父が帰ってくる頃には寝ているか、起きていても歯磨きをしたあとだったので、次の日の朝ごはんになることが多かったのだが、それが一つの楽しみだった。チョコドーナツに黄色のつぶつぶにするか、白のさくさくにするか。妹たちと三人で、箱の中に顔を寄せ合った。
子どもの小さな楽しみ。父にどんな意図があったのかは分からないが、お酒で楽しくなった父の、幸せのお裾分けだったのかもしれない。
父飲み会枕元にはミスドかな