2024.01.04
戦時中に生きていた人たちって、自分たちが戦わないと、今よりも未来が暗いものになると思っていた。そこには今まで気づくことができなかつた。もちろん全員がそう思っていたわけではないだろうけど、彰が言った台詞ではっとした。
進路のことや父親のことでうまくいかず、母親と喧嘩して家出。そして昭和20年、まもなく戦争が終わる、一番の戦禍の時代へタイムスリップした百合。タイムスリップした先で助けの手を差し伸べたのは、特攻隊員の彰。
国のために生きるってなに?もうすぐ戦争は終わるのに命を捨てないで。まっすぐに思いを伝える百合。
自分が戦わないと日本の未来はない。愛する人のために出撃しなければならない。自分の気持ちを押し殺しながら旅立つ日を待つ彰。
特攻隊員5人にはそれぞれの思いがあり、それを見送る食堂の鶴さんや千代ちゃんにも、口には出さないけれど秘めた思いがあり…
絶対に自由が奪われた国になってはならない。切なくて、でも映画の中の人たちはみんな素敵な人ばかりで。涙が止まらない120分でした。
小説を読んだ後に、面白いものはもう一度読み直したくなるんだけど、この映画もそう。もう一度、映画館でゆっくりみたい。
教師になって明るい未来を担う子を育てたいという彰の思いを、今職業として教員である私はひしと受け止める。
中高生の男の子たちが数組見に来ていた。戦争の映画を、若い男の子が友達と見に行くということが意外で、なんだか感動した。彼らはなにを感じ、なにを考えたのだろうか。無為に人の命が消えることのない、未来が続きますように。